第22章 涙の理由
告白しよう。
二口に好きだって伝えたい。
「……二口……私の話聞いて?」
まどか は赤い顔をしながら二口の顔を見た。
「…………。」
二口は唾を飲み込み無言で頷いた。
まどか が今から何を話すのかある程度
予測ができた二口は不安で一杯だった。
「あのね、私の好きな人…………実は…二口なの。ずっと二口の事が好きだったの。」
まどか は少し緊張しながら二口に告白した。
告白された二口は予測していた事が的中してしまう。
「ごめん…………まどか の気持ちには応えられない……」
二口のその声は少し震えていた。
「…………そっか、ごめんね。
いきなり告白なんてしちゃって……。
……私の告白…忘れてね……」
フラれてしまったまどか はそう言って無理して笑い、二口から離れようとした。
……忘れるわけないだろ。
二口は離れようとしたまどか の腕を掴みまた抱き締めていた。
「…………二口……やめて、そんな事しないで………私にもう期待させないで!」
まどか は二口から離れようとするが抱き締める力が強く振りほどく事が出来なかった。