第22章 涙の理由
暫くの沈黙の中
先に破ったのはまどか だった。
「二口、今日は誘ってくれてありがとう。
凄く楽しかったよ!」
まどか は二口向けてニッコリ笑った。
ヤバイ…まどか が可愛くて俺の物にしたくなる。
二口はまどか の笑顔に照れながら
「まどか 、こっちに来てくれねぇ?」
自分の膝をポンポンと叩いた。
「へっ!?…そこに座るの!?」
「……嫌なら別に隣に座ってくれても良いから。」
「うん……わかった……」
まどか は照れながらソファに座っている二口の膝にちょこんと座った。
まどか が膝に座ると二口は後ろからまどか を軽く抱き締めた。
「……またさ、遊びに行こうな。」
「うん……また誘ってね!」
まどか は照れながら嬉しそうにした。
嬉しそうに話すまどか に二口は胸が痛くなる。
「…………まどか ……いつも意地悪ばかりしてごめんな……」
まどか の頭を撫でながら二口は謝った。
「……謝らなくていいよ。……口は悪くても二口はちゃんと優しいから。だって……初めからそうだったでしょ?」
まどか は後ろを向き二口を見た。
初めから……
そうだ、まどか は初めて出会った日を覚えていなかった……。
まどか の初めは俺が作り上げた偶然を装った嘘……。
俺は優しくなんかない。
二口はまどか を自分の方向に向かせ
ギュッと強く抱き締めた。
「……二口……」
二口の心臓の音が聞こえる……。
二口もドキドキしているの?
今なら……告白出来るかも。
二口の心臓の音を聞きながら自分もドキドキしている鼓動を抑えながら二口に告白しようとしていた。