第21章 遊園地!
観覧車に乗り込んだ二人。
流石に狭い空間に二人っきりだと緊張するな。
二口は正面に座っているまどか を見ると
俯きながら縮こまっていた。
「まどか 具合でも悪いの?」
「ち、違う………実は高い所苦手で……景色も見る事出来なくて……」
それを聞いた二口は立ち上がり
まどか の隣に座り手を握った。
「何で高い所苦手なのに乗ろうって言ったのさ?」
「…………二口と乗りたかったから……」
二口はまどか の言葉に胸が高鳴り
握ったまどか の手を離しギュッと抱き締めた。
「へっ!?……ふ、二口!?」
急に二口に抱き締められたまどか は
頬を赤らめながらドキドキし鼓動が早くなっていた。
「これなら下も見えないから大丈夫だろ?
終わるまでこのままで居ときなよ。」
そう言って二口はまどか の顔を自分の胸に埋めさせた。
「うん、ありがとう。ごめんね……迷惑かけちゃって……」
「迷惑だって思ってねぇし。…………まどか は本当小せぇな……」
二口はまどか の髪を優しく撫でながら笑う。
「………小さいって言わないでよ……」
まどか は顔を埋めながら少しムッとした。
二口は少し機嫌を悪くしたまどか に耳元で囁く。
「何怒ってんの?まどか は小さくて可愛いって事だったんだけど。」
耳元で囁かれたまどか は赤面しながら顔をあげ二口を見た。
「…………ねぇ、二口……私…………」
「ん?まどか どうした?顔真っ赤にさせちゃって。」
二口はフニフニとまどか の右頬を触りながらフッと優しい笑顔を見せた。
「……やっぱり、何でもない……」
またまどか は二口の胸に顔を埋めた。
……私、告白しようとしてた……。
二口……大好きだよ……。
私の気持ち気付いてくれないかな……。
まどか は二口の背中に腕を回しギュッと抱きついていた。