第20章 報告と・・・
「…………そうだったんだ。あの子には気持ち伝えなきゃ気付かなかったかもね。
……ねぇ、青根くんはもうまどか の事諦めちゃうの?」
「……………諦めるよ。
この間まどか に言われたんだ。
二口にフラれたら俺の事好きになっていいかって……。」
「えっ!?じゃあ、まだ諦めるの早いじゃん!
何でもう諦めてるの?」
「………………二口もまどか の事好きなはずだから俺を好きになる事は無い…」
「何で青根くんにそんな事がわかるの?」
「…………まどか から二口と初めて会った時の話聞いてないか?」
「……えっと、初めて会ったのは2年生の春で、二口がお金貸して欲しいってまどか に声掛けたのがキッカケでしょ?」
「…………違う、もう少し前に出会ってるよ……。」
「そうなの?じゃあ二口がまどか に声をかけたのは偶然じゃ無かったの!?」
「…………うん、多分偶然じゃない。……二口は初めて会った日からまどか の事が好きだったんだと思う。だから俺は身を引く。」
「…………青根くんは二人の気持ち知ってたんだ……。」
「………………正直、まどか がバレー部に見に来て欲しくなかった。二口に会わせたくなったから……でもまどか も二口しか見てなかった……二人の邪魔してるのは俺なんだって知ったんだよ。」
青根の話を聞いて
涼は同情してしまい泣きそうになっていた。