第20章 報告と・・・
「私、期待しちゃていいのかなっ。もう楽しみ過ぎてテスト勉強どころじゃないんだよ!」
「まどか 浮かれてると赤点取るよ?
赤点取って二口に笑われても知らないよー?」
「ヤダ!恥ずかしい思いしたくない!テスト勉強真面目にやらなくちゃだ!」
「フフっ頑張りな!……ところでさ、二口の事はいいとしてまどか は青根くんとも相変わらず仲良くしてんの?」
涼の言葉でまどか の表情が少し変わった。
何かあったっぽい?
「まどか 、青根くんと何かあった?
話してみなよ。」
「あのね、涼ちゃん……私ね、青根ちゃんに…………好きだって告白されたの。」
それを聞いた涼は目を見開く。
「……やっぱりそうだったんだ。」
「涼ちゃん、やっぱりって?」
「青根くんがまどか の事好きなんじゃないのかなって思ってたんだ。」
「……何で気付いてたら言ってくれなかったの?」
「言う訳無いでしょ。まどか に青根くん気があるっぽいよ?って私が言ってたらまどか の気持ちは変わってた?絶対変わる訳無いでしょ?だってあんたは二口の事しか見てないんだから。」
「……うん。涼ちゃんの言う通りだ。
私って本当バカだな。」
まどか は苦笑いする。
「まどか は鈍感過ぎだよ?普通は気付くってば!」
「青根ちゃんはいつも優しいから気付かなかったの。」
「優しい……か。もう青根くんに返事したの?」
「……うん。ごめんなさいって言った。」
「そっか。まどか 、よく言えたね。」
涼はまどか をギュッと抱き締めた。
「フフっ、涼ちゃんがハグするの珍しいね!でも今野菜揚げてるから危ないよ?」
「ごめん、ごめん。邪魔だから退散するね!」
涼はそそくさとリビングに戻って行った。