第17章 二口の過去と出逢い
それから昼休みは
顔しか知らない彼女の事を捜す時間へとなった。
彼女を教室で見付けたのは次の週の火曜日。
意外と早く見付ける事が出来た。
すぐに声を掛けても良かったんだけど
ただお金だけ返すのも味気無いなと思い
その日はやめてしまった。
後々考え、どうせなら彼女に会った日と同じ金曜日にしようと思い俺は金曜日までにお金以外に何か添えて持っていく物を考えた。
形が残る物……と言いたい所だがやはりそれは気持ちが重すぎるという事で却下。
女の子は甘い物が好きだろうと思ったが流石にケーキ等持っていったら浮いてしまうだろう。
そういう訳でやっぱりお菓子に落ち着いた。
お菓子といっても好みがある。
定番のお菓子と言えばポテチやチョコ系のお菓子だろうけどカロリーが高い。
ダイエットなんて必要ない体系だったけど
もしかしたら気にしているかもしれない。
だったら何がいいのだろう……。
……もしかしたら俺の好きなグミキャンディなんてどうなんだろう。
俺はすっぱいグミが好みだが嫌がらせになるだろうから流石にあげる勇気はなかった。
フルーツ系の甘いグミでも良かったのだが俺が手にしたのはレモン味の甘ずっぱいグミだった。