第15章 知ってしまった気持ち
俺がこんな事聞いてもいいんだろうか……
青根に勘づかれてしまうかも知れない。
それは俺が一番恐れている事……。
二口はゴクッと唾を飲み込み意を決して青根に聞いた。
「……青根さ、さっき中学の頃キスしたって言ってたじゃん。相手誰だったの?」
青根はシワを寄せながら二口を見る。
二口にとっては睨まれてようにしか見えなかった。
「い、言いたくなかったら言わなくていいから!」
二口は慌てて付け加えた。
「…………まどか だよ。」
青根は二口をジッと見ながらポツリと言った。
……やっぱりか。
じゃあまどか が嘘をついていたのか?
でも何で嘘つく必要があるのか?
……まどか は中学の時、青根の事が好きだったのか?
二口は青根とまどか がキスをしたって事に胸を痛めていた。
「あの……青根、それ本当?まどか ちゃんはキスした事無いって言ってたけど。」
今まで黙って聞いていた茂庭が口を開く。
青根は今度は茂庭の方を見て話す。
「…………まどか は知らない…………アイツが寝てる間にキスしたから……」
少なくとも青根は中学の頃からまどか の事が好きだという事を知ってしまった二人は動揺してしまった。
青根はずっとまどか ちゃんの事が好きだったんだ…
俺はまどか ちゃんの事を応援してて良いのだろうか……。
青根の気持ちを考えると気が引けてしまう。
茂庭は悩んでしまっていた。