第15章 知ってしまった気持ち
一方青根の部屋。
三人はお風呂に入る様子もなくそれぞれ違う事をしていた。
二口は青根のベッドに寝転がりながら
スマホを弄っている……というよりスマホを眺めながら考え事をしていた。
二口は先程の青根の行動が頭から離れないでいた。
青根の奴…なんでまどか を見て好きな子だからだなんて言ったんだろう。
青根がまどか の事を好きなのは見て分かる……でもあれはキスした相手の事を言っていたんじゃないのか。
青根はまどか にキスしたのか?
まどか はキスした事ないって嘘ついたのか?
それとも青根自身が嘘をついているのか?
でも…二人は嘘をついている様には見えなかった……。
なんでこんなに気になってしまうんだろう。
やっぱりまだ…好きなのかもな。
まどか に対する気持ちを心の奥に沈めたのに……。
さっきの事青根に聞いてみようかな。
このままだと寝れないような気がする…。
二口は握っていたスマホを置くと起き上がった。
「青根!ちょっと聞いていいか?」
二口は背を向けていた青根に話しかけた。
青根は後ろを向き声は出さずコクンと頷いた。