第14章 好きな奴って……
まどか は笹谷に組敷かれている状態。
「あの…笹谷さん!?いきなり何を……。」
まどか は真っ赤な顔になりながら少し怯えていた。
笹谷はまどか に更に顔を近付けた。
「まどか ちゃんが好きな人教えてくれないから……なぁキスしていい?」
「!!好きな人言いますから!だから止めて下さい!」
まどか の言葉を聞いて笹谷はサッと離れた。
「まどか ちゃん本気にしちゃってかっわいー。冗談だから!」
「へっ!?冗談?…………騙された……」
まどか は冗談だと聞かされてフッと力が抜けた。
「ごめんね。でも好きな人ちゃんと教えてくれない?」
まどか は腹を括りフゥと息を吐いた。「…………私の好きな人は……二口なんです。」
「えっ!二口だって?嘘でしょ!?」
笹谷はまさか二口だと思っておらず信じていなかった。
「何でここで嘘つかなきゃいけないんですか……。」
「……二口ねぇ……。あいつはまどか ちゃんの事何とも思ってないと思うよ?」
「うっ……いつも冷たい態度取られてるのは自分でもわかってます……でも…私は本気で好きなんです……」
まぁ、好きな奴ほど苛めたくなるって言うしな……。
「まっ、頑張りなよ。ところで…まどか ちゃんが二口好きだって事知ってるの他にも居るの?」
「……茂庭さんにはバレました。そして青根ちゃんには自分で言いました。」
「えっ!青根にも話したの!?」
いや青根はまどか ちゃんの事が好きなんじゃないの!?
「………………」
まどか はこれ以上話す事をしなかった。