第13章 お泊まり
鎌先のアシストにより無事ゴール。
当然結果は最下位だった。
「もうひと勝負しようぜ!今度はちびすけに勝たせてやるから!」
鎌先は茂庭と青根に声を掛ける。
「ああ、いいよ!今度は負けないから!」
茂庭は了解し青根も頷いた。
「笹谷、二口!どっちかレース参加して!」
「おっ、やるやる!」
笹谷がベッドから降りて鎌先の隣にやって来た。
「あっれ。まどか ちゃんそこにいたの?照れちゃってかっわいい!」
笹谷はまどか を見てニヤニヤしていた。
「もう、からかわないで下さい!」
「何でちびすけが照れる必要があんだよ!ほらっ、笹谷早く始めっぞ!」
鎌ち……お前は疎すぎるだろ。
まどか ちゃんの事女の子だと意識してないな。
笹谷と茂庭は思ったに違いない。
レースの結果は
1位笹谷 2位茂庭
3位青根 4位鎌先&まどか
の順位だった。
「くっそ!負けたー!」
鎌先が悔しがってると
「鎌先さんも速かったですよ?自分で動かしてるみたいで楽しかったです!」
まどか はフフッと笑ってみせた。
「!!お前可愛いとこあんじゃねぇか!楽しかったか!良かった、良かった!」
鎌先は嬉しかったらしく機嫌を直しまどか の頭を撫でた。
「おっ、なんかお似合いだな。付き合っちゃえば?」
笹谷がまどか と鎌先を冷やかす。
「俺とちびすけが?………ないだろ。」
「うん。ないですね!そもそも私の事子供扱いし過ぎだし、名前で呼ばないし。そんな人が彼氏なんてあり得ません!」
「そうそう、まどか には好きな奴がいるもんな?」
「!!!」
そんな声が聞こえみんな一斉に声がしたほうを向いた。
みんなが向いた方向には二口が居る。
「何?話に参加しちゃいけなかった?」
二口はスマホ片手にニッと笑う。
何でこんな所で喋っちゃうの!!
…………まどか 自身が話したのか?
まどか ちゃんの好きな子は二口、お前なんだよ。
まどか ちゃんの好きな奴って誰!?気になるな…
好きな奴が居るだと!?ちびすけの分際でか!
それぞれそんな事を思っていた。