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FFVII いばらの涙 邂逅譚

第5章 forbidden lovers


 セフィロスが自分の腰をシャロンの秘所にあてがい押し付けるように動かす。ぴったりと張った布がセフィロス自身の膨張を物語っている。それを見てシャロンの羞恥心が恐怖に変わる。
セフィロスは不安気な表情を見せるシャロンの涙を舌ですくい、髪を優しく撫でつけた。

「お前は美しいな……」

セフィロスがふいに独り言のように呟く。いつかシャロンにかけた言葉。
冗談のつもりだと思っていた。しかし、熱くそり立つモノが目に入ると、楽観もしていられないことを悟る。

「セフィロス……」
「なんだ? 受け入れる覚悟が出来たか?」

 もう一度シャロンの蜜を指ですくい、妖艶に眼前で舐めて見せると、シャロンは再び顔を真っ赤にして口元を手で覆い隠した。

「あなたとは、行けないよ……」

セフィロスの眼光が鋭くシャロンに突き刺さる。


 彼は産まれた頃から両親の愛を知らずに育ってきた。
常に周りには誰かがいた。寂しい事などない。それでもやはり、本当の親がいないというのは彼に言い様のない孤独感を与えた。
知っていたのはただ母の名がジェノバであるということだけ。
親代わりになって育ててくれたガスト博士もいつしか姿をくらまし、本当の信頼関係を築ける相手を持たずに成長した。

 しかし彼は負けなかった。
何をやっても優秀だった。次第に彼は自分が特別な存在であると意識するようになる。それは親のいない寂しさを紛らわせるのにうってつけの対価だった。
そうして戦いの場で活躍するようになった時、強く逞しく慈悲深い彼は、誰もが憧れる英雄になっていた。

彼を拒む者などいなかった。愛を手に入れることなど造作もなかった。
愛がどんなものなのか説明出来るほど把握していたわけではない。それでも少しは満たされた。
そうして自分の存在価値を高めることで、寂しさを紛らわせてきたのに、彼は神羅屋敷で自分の出生の秘密を知ってしまったのだ。

 実験によって作られた存在。研究のために産まれてきた存在。
しかしそれではどうだろう、やはり自分は選ばれし存在だったのではないか。

その時、セフィロスの中でジェノバの遺伝子が産声を上げた。
"星に復讐をしなければ。
私をこのような目に遭わせたこの星に。"
セフィロスの意思が暴走する——。
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