第3章 岬町と涼介と奏音と。
「やっぱお前バカ?体格とか性別とか歳とか。普通考えるべ......。」
「はぁ......はぁ...ぜぇ......」
「あーうん。バカなんだな。アホなんだな。」
「はぁ......はぁ...、わかったからけなすな...」
「..............。」
紀伊は、疲れてる様子0の無言で私の15cm上からじっと見てくる。そういえば私、ハイヒールで登ったんだっけ......。
それも含めて、バカっつってんのね......以外と言葉を選んでいるのか?まあ結局けなしてるけど。
息を整えながら、できるだけ巨人を睨みつける。上目使いもこうすれば嫌だろう。
「やっぱバカ。」
すると、紀伊は私のカバンから素早くスマホを取り上げ地上2M近くに持ち上げた。
「あっ!ちょ......っとぉ!」
返してよ!と言いながら私は、背伸びする。
すると、足にしびれと痛みが襲ってきた。反射的に私は「いたっ......!」と口に出していた。