第4章 選ばれた存在。
「......話してなかったの?」
「ああ、悪い。」
「......。」
取り敢えず知り合いってことはわかった。
金髪美人は、黙ってじとーっという視線を紀伊に向けている。紀伊はバツが悪そうに目をそらし、水に口をつけている。
一方私は、静かな気まずさに吐き気と目眩がして、一つ咳をする。
そして頭を冷やそうと口に水を含む。
そして「そう言えばお腹すいたなー」なんてわざとらしく呟いて、メニューに目を通す。
そして『ふわトロチーズオムライス』を指でさし、得意の笑顔で、これお願いします。と金髪美人に言った。
金髪美人は、私を驚いたように見た。