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久世くんには恋愛論を
第14章 episodeⅢ 小出政親
屋上へ行くと誰もいないはずのそこに先約がいた。
「うん、わかったわ。待ってる。じゃあ。」
後ろ姿と聞こえた話し声でそれが「先生」だってことはすぐわかった。
なんとなく聞いてはいけなかった気がして、その場を離れようと、気付かれないように開けた扉を閉めようとした時、ギギギっという錆びた音がした。
電話を切った先生がゆっくり振り向いた。
「……」
「…あ、はは。どうも。」
くそ、このボロ学校が。
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