第17章 発覚と違和感
「…つまり、だ。元いた世界での記憶が…俺達の今後に関することが分からなくなってきてる…そういうことだな?」
「はい…昨日はそれを思い出そうとしたら頭痛がして…。」
俺は、鬼のことはひとまず置いて気になることを話した。
…もちろん、総司君のことも言わないようにして。
「俺一人でどうなる問題じゃなさそうだな…。とりあえず土方さんにも伝えたほうがいいかもな。」
「…やっぱり、言った方がいいですよね…。」
「お前は何でもかんでも抱え込みすぎなんだよ、もっと俺達を頼れ。こないだ約束したろ?」
わしゃわしゃと左之さんに頭を乱暴に撫でられる。
ちょ、髪型崩れる…っ!
てかその前に、さっきから顔が熱いような…っ!
「おい、潤…。お前顔赤いぞ、熱でもあるのか?」
撫でる手を止め、心配そうに見てくる。
「だ…大丈夫ですよ…!」
「ほんとか…?」
そう言われて、俺はこの後何が起こったのか全く分からない。
なぜなら──。
「…さ…左之…さん?」
「…熱は無ぇみてぇだな。」