第17章 発覚と違和感
ちょっと動いたら、そのまま唇がくっついちゃうんじゃないかってぐらい、ものすごい近くに左之さんの顔があった。
どうやらおでことおでこをくっつけて熱を測っているらしい…じゃなくて!こんな冷静に分析してる余裕無いよ!?
「だ、大丈夫だって言ってるじゃないですか///」
「そうか?なら、いいんだがな。」
さりげなく左之さんの手を振り払い、
「あ…お、俺!千鶴ちゃんとこ行ってきます!左之さん、話聞いてくれて有り難うございました!!」
早口でまくし立て、慌てて部屋を出た俺は千鶴ちゃんを探して廊下走ったら土方さんにうるせぇ!って怒られた。
「…やりすぎたか…?」
俺が部屋を出た後に、そう、左之さんが口にしたのを、そして、今俺が抱いてるこの気持ちが何なのか…気付くのはまだ少し先のことだった。