第2章 出会い
「この世の中で帯刀してないとか、馬鹿としか言いようが無いよね。殺しちゃいましょうよ、どうせ役に立たないだろうし、あんなの見られたからには生きて返せないですし。」
「そ、そんなの横暴ですよ、沖田さん!!」
あ、しまった…つい…っ!
広間がしん、と波打ったように静まる。
「…どうして僕の名前知ってるの?言ってないよね?」
冷たい目線が突き刺さる。
抜刀体勢なんですが…!
「近藤さん、残念だが、こいつを無罪放免にすることができなくなっちまった。」
「洗いざらい喋っちまったほうが楽だぜー。まぁ、状況が変わるわけじゃねぇけどな。」
へ、平助のくせに生意気な…!(失礼)
「…どうせ信じてもらえねーんだから、どうせ言っても無駄だろ…(ボソッ)」
っと、独り言を言ったつもりだったのに
「信じる信じないかは、話を聞かないことには判断しかねる。どうやら、あんたには何か特別な理由があるようだからな。総司の名前も知っているみたいだが。」
「…そうだな、聞くだけ聞いてもいいんじゃねぇか?なぁ、近藤さん?」
一君に続いて左之さんも話を聞いてくれるとか…何、いい人すぎ…。
「2人の言う通りだな、トシ。話を聞こうじゃないか!」
「…はぁ…ったく…。おい、 知っていることを全て話せ。お前の処遇はそのあとに決める。」