第21章 ありえない放課後。

｢ねえ何で誘ってくれなかったの?｣


『ご､ごめんルカちゃ…』


｢もしかしてあたしのこと嫌い?｣


『や､あの……』


｢もう知らない。
あんたなんて大きらい｣


『った…』



なんで､私は今ルカちゃんに突き飛ばされてるの?背中にあたった木が痛くて咳き込む。


事の発端は放課後の部活が始まってすぐのこと。



幸村｢花奈､ドリンクをくれないか?｣


『ど､どうぞ…』


丸井｢なんでそんなに怯えてんだよ?｣


『え!?
そ､そんなことないよー!
あはは…』


幸村｢ふふっ｣



幸村様マジ怖い｡


少し……いやかなり､昨日は機嫌が悪かった｡まあ理由は分かるよね。


それで､あ､思い出しただけで鳥肌がたってきた｡ぇーとですね､5感奪われた…。


すごい怖いねあれ!!貴重な体験をありがとうございます!!おかげで精市にトラウマを持ちました。



柳｢お前も大変だな｣


『蓮二､大変なんて物じゃないよ…』



深くため息をつくと､蓮二に頭を撫でられる｡それだけでも元気でた｡蓮二ありがとう。



｢ねえ花奈ちゃーん!
ちょっとタオル取り込むの手伝ってぇ!｣


『分かったー!
じゃあ皆は練習がんばってね』



ルカちゃんと一緒に､タオルを干してある場所に行く｡最近ルカちゃんは仕事熱心で､ドリンクも美味しく作れるようになった。


何だかんだ言って､ルカちゃんはこの仕事が好きらしい。


ここは風通しが良いんだけど､人目につかないとかでたまにガラの悪い人が来る穴場と言う奴｡まあ私は会ったこと無いけどね。



『……あれ?』



その場所についた途端､違和感に気付く｡そこにはタオルなんて1枚もなかったから。


……そういえば､さっき私が皆と話している時に､ルカちゃんが何かをどこかに持っていってた。