第13章 褒められ地獄。

はい？男よけ？
どうして？


蓮二の言葉に頭にクエスチョンマークが飛び交う｡


女よけなら分かるよ？
だって精市かっこいいもん｡
まさかそっち方面にもモテちゃうの！？



｢まあそんな感じだよ。
変な虫が付かないようにね｣


｢確かにな。
今日の花奈、可愛いし｣


『……えっ！？私！？
精市じゃなくて！？』



そう言ったらなぜか皆に呆れた目線を向けられる｡


ちょっと私に失礼じゃない！？
言われなれてないのよこっちは！



｢考えたら分かるじゃろ。
鏡みんかったんか？｣


｢花奈の鈍さはデータで分かっている｣


｢でも普通ここまでの天然がいるか？｣



な、なんか褒められてるのか貶されてるのか分からないけど照れる！！
とにかくありがとう！



『でもそろそろ離しても良いんじゃないかな？』


｢え？なんて？｣


『いや、だからもう離しても良いんじゃないかなーって』


｢何を言ってるのか分からないな。
早く行こうか｣


『私の意見むしですか！？
別にいいけどね！！
でもやっぱり悲しいからやめて！』



皆の目線を集めながら、精市に手を引かれゲーセンに入る｡


言い忘れてたけど、皆の私服姿がイケメン過ぎて一緒に並びたくない｡
すっごく今さらか。