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【トリップしたけど…】テニスの王子様【どうするの?】

第10章 氷枕と熱い顔。





……あれ?私、どうなったの?
確か、ブンちゃんが保健室に連れてきてくれたんだよね?


体が重い。
しんどい……。



「………………い……じょ……ぶ……」



え?何言ってるの?
聞こえないよ……。



「……も………だ……ぃ……」


「……もう………だ………いじょ…ぶ………」



もう大丈夫?
なにが?
あなたは、だれ?



「それじゃあ丸井くん、リアさんのこと少し見てて」


「はい、分かりました」



え?ブンちゃん?
それにこの声は保健の先生。


もうさっきの声は聞こえない。


何だったのかな?
まあいいや。
意識がはっきりしてきた。


ガラガラと扉の音が聞こえる。
会話からして、保健の先生がどこかに行ったみたい。



「……………」


『…っ!?』



急に頭を撫でられ、内心びっくりする。
でも、優しく頭を撫でる手が気持ちいい。


私って人に頭なでられるタイプなの?
変な体質を持ったもんだわー…。



「俺も幸村くんも一緒か…。
ありがとうな、花奈。
嬉しかったぜ」



チュッというリップ音と、額に感じる柔らかさ。


これは、まさか、デコちゅーと言う奴か!?
鼻血ぶーになるわ!!
まさかブンちゃんが……恥ずかしすぎる!



「何してるんだい?」


「おわっ!?ゆ、幸村くん!?」


「君は丸井だよね?
君が出る種目、次だから呼びに来たんだけど」


「あ、ありがとう…」


「花奈は俺が見ておくから、丸井は行ってもいいよ。
ふふっ。まあ頑張ってくれ」



ブンちゃんが保健室を出ていくのを感じる。
そして、精市がそばに来たのも。



「……たぬき寝入りだよね」


『…バレてましたか。
さすが精市』


「あ、本当にたぬき寝入りだったんだ?
冗談で言ったのに」


『え!?うそー…』









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