第9章 私たちは中学生。

『そんなことないよ？』


｢え？｣



驚いた顔をしたブンちゃんが私の方を見る｡



『だってさ、ブンちゃんも精市も、皆同じ中学生なんだよ？
全然ちがうなんてことない。
一緒なんだよ、私たちは…』


｢……そうだよな。
一緒、なんだよなぁ…｣



ブンちゃんは1人うんうんと頷き、私にニッコリと笑いかけた｡
その笑顔は、やっぱり漫画と変わらない、私の大好きな笑顔だった。



｢気分良くなったか？｣


『んー…。
正直に言うとあんまり』


｢なら、保健室いくか｣



ブンちゃんは立ち上がると、私に手を差し出してきた｡
その手を借り立ち上がると、目の前がクラリと歪んだ。


倒れると思いつつも、何もできない｡
そんな私を、ブンちゃんが支えてくれた。



｢おわ！？
おい！大丈夫かよぃ！？｣


『……おぇぇ。
気持ち悪い…』


｢マジかよ！？
ちょっと待てよ。
今連れてってやるからよ｣



再び横だ気にされ、保健室に連れられる｡
目を閉じると、すぐに私の意識はなくなった。