第6章 ピアノの音(赤葦 京治)
「.,.」
僅かな沈黙。口を開いたのは京治だった。
私の心を悟るように言ったのは
「俺は、..いつもココにいる」
私を抱き締めて、言った。涙ぐんだのか鼻を啜る音も聞こえる。
「京治...好き。ごめんね」
この《ごめんね》の意味はまた今度で。
京治は塗り替えるように、私の口内を乱した。
指で、舌で。
そしてその指は私の腰をなぞった。びくん。と反応する。してしまう。
長い髪がくすぐったい。涙が溜まる。
切ない。
そっと、京治は記憶を変えるように首を、太股を、足を、手を、腕をそして、服の中の胸を愛撫する。どんどん息が乱れる。
クラクラしてスキの感情が溜まる。
そう思った時には私は笑ってた。
「んっ...け、ぇじ...っぃ...」
胸の突起物に触れられるとびくびく、と反応する。
「いたい...?」
「ん,..,だいじょぶ.,.んっ...」
甘噛みで頭が狂う。私は京治のズボンに触れた。