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異世界の住民2【黒子のバスケ】

第9章 決着のとき……


その時、明らかに心臓らしきなものが見えた。勿論、それを見逃す光瑠ではなかった。

刀を力強く握り締め、左足に力を入れてジャンプをする。剣となった賢次で、突然変異の杲良の心臓を貫く。

その瞬間は、まるで時が止まったみたいな感覚がした。

「これで、終わりだ。お前の野望は全て終わった…。」

「コレデ、終ワリト思ウナヨ…。オ前ヲ、道連レニシテヤル!!」

「光瑠様!」

優花が叫ぶ。突然変異の杲良の最後の抗いなのか、心臓の周りから鋭い触手が現れ、光瑠を襲い掛かる。

しかし、今の柚姫は動けない。先程の強力な詠唱をしていた為、反動が大きく動けていなかった。

ほぼ絶望的かと思っていたが、キンッ!という高い音が皆の耳に入ってきた。

誰もが疑った。光瑠の周りに結界が張られていたのだ。勿論、これは柚姫の仕業ではない。

「これは…一体…。」

思わず声に出してしまった洸汰。

「…そこまでです…。」

なんと、綺麗な声が聞こえてきた。そこに現れたのは、セミロングの銀色の髪、瞳は水色持つ女性と、ショートヘアーの茶色、瞳は金色の男性の姿だった。

その姿を見た洸汰、優花、それに突然変異の杲良も驚いていた。その理由とは…。

「何故、生キテイル!?僕ガ殺シタ筈ダ!」

「あぁ…確かに、俺達はお前に殺された。」

突然変異の杲良の質問に答える男性。ということは…。洸汰が恐る恐る声を出す。

「理彩様、剛也様!?」

「…ということは、父親と母親か…。」
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