第9章 決着のとき……
「ど、どうするんスか!?」
黄瀬が慌てて、思わず笠松に質問をしてしまう。その様子から笠松は、知らねぇよ!と荒々しい声をあげながら、黄瀬を吹き飛ばしてしまう。
優花は、銃をギュッと握り締め隣にいる桃井に静かに話し掛ける。
「桃井様は、私から離れないで下さい。」
「で、でも…優花さんは、戦えないんじゃあ…。」
優花の言葉に戸惑う桃井を見ては、微笑む。優花は、真剣な瞳に変えては前を向き、大丈夫ですよ、と優しい声で伝える。実は、優花は賢次の下で、修行をしていた。
光瑠と別れた後に、優花はずっと後悔をして修行をしていたのだ。
「私も負けられませんから…。」
「優花、無理はするな。」
「はい、大丈夫です。」
心配そうに気遣う光瑠に対しても、優花は微笑んでいた。やがて、光瑠は静かに息を吐き出して、黒子達に語り始める。
「黒子達は、周りの突然変異達を倒してくれないか?俺や柚姫は、神禮家としアイツを叔父である杲良と決着をつける。頼めるか?」
光瑠の言葉を聞いた黒子達は、それぞれ頷き始める。赤司と洸汰は、まだ柚姫を守る体制ではいた。指示した光瑠は、睨み付けるように叔父である突然変異の杲良を見ていた。
「叔父上、決着を着けよう。神禮家の頭首として、貴方を討ちます。」
「ボクヲ、怒ラセタ事ヲ、後悔サセテヤルッ!」
杲良は、鋭い触手で光瑠に襲い掛かる。