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異世界の住民2【黒子のバスケ】

第9章 決着のとき……


「す、すげぇ……。」

思わず声に出してしまう火神。それだけではない、その術を見た青峰の表情が一気に変わる。

「負けねぇぞ!!」

そして、青峰は刀を先程よりも振り始めるのだ。すると、何かを思い付いたのか、光瑠は柚姫の方を向いて言い出した。

「柚姫!お前の…最大の術を発動させろ!!一気に、潰す!!」

光瑠の一言に、思わず目を丸くさせる柚姫。そして、数秒遅れて、えっ!?と声を出してしまう。

「あ、あれは!!」

珍しく柚姫の表情は、どこか慌てていた。その状況を読んだ洸汰は、柚姫の背中を守るように立っては刀術を発動させる。刀に炎が纏い始める。

「詠唱が長いんですよね!俺が必ず守ります。姫様は、詠唱に集中して下さい!」

「……洸汰…。」

「悪いけど、俺も護らせてもらいよ。柚姫。」

柚姫の近くに移動する赤司。赤司の言葉にも、柚姫の瞳は左右に揺れ動く。やがて、覚悟を決めた柚姫はコクリと頷き刀を鞘に収める。

そして、一歩後ろに下がり手を合わせては柚姫の足元が青く輝き始める。しかし、青く輝いても呪文陣が現れない。それを不思議に思った実渕は質問をしてしまう。

「あら?いつも呪文陣を出てなかったかしら?」

「…今回のは、今までやったことのない術です。まして、下準備…呪文陣すら完成させてないのです。時間は掛かります…どうかそれまで耐えて下さい。」

柚姫は、そんな事を伝えては瞳を閉じて呪文陣を思い描き始めた。その事なのか、少しずつ柚姫の足元から線が徐々に現れ始めた。
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