第8章 覚悟と決意
「……俺と…俺達と共に、叔父上を…杲良を倒すぞ。何が何でも!絶対にだ!これ以上、繰り返させない!」
「仰せのままに、私は貴方様の手足になります。」
賢次は、しっかりと光瑠の方を見てそんなことを言った。すると、その時…。
「僕達を忘れないで下さい。」
ずっと、戦いを見守っていた黒子達。黒子が、柚姫達に声を掛ける。それに気付いた柚姫達は、黙っていた。黒子の隣に立っていた火神も真剣な瞳で声をあげる。
「俺達だって、やるぞ!これ以上、見てられねぇよ!」
「……お前ら…。」
光瑠は、呟くように口を僅かに動かす。
「僕、ノ、計画ヲ…ムチャクチャニシテ…許サン!許サナイ!!」
突然変異の杲良は、長く大きいタコの足のような物で、刀より鋭くさせて光瑠に向かって襲い掛かる。しかし、それを微動だにしない光瑠。
先に動いたのは、賢次と洸汰だ。強い光を輝かせた賢次と洸汰は、突然変異の杲良の攻撃を刀で防ぐ。
「邪魔ヲ、スルナァァァ!!」
怒りに触れた突然変異の杲良は、賢次と洸汰に攻撃し始めた。柚姫もしっかりと黒子達を見ていた。
「逃げないぞ。…君だって、分かっている筈だ。俺達がどんな奴かを…。」
赤司は、そんな事を柚姫に伝える。
「あらあら、征ちゃんたら。でも、確かにそうよ。私達は逃げないわよ?」
実渕も赤司に賛成するように、柚姫に向かって言う。どうやら、柚姫達の問いかけには、答えようとはしないらしい。