• テキストサイズ

異世界の住民2【黒子のバスケ】

第8章 覚悟と決意


吹き飛ばされた賢次は、動こうとはしなかった。いや、動けないのだ。思っていた以上のダメージだった。倒れた賢次にゆっくりと近付いていく赤い瞳の光瑠。

そして、刀を振り上げる。それを見ていた皆の瞳が大きく開かれる。

「お、おい。マジかよ!?やめろよッ!」

高尾が思わず赤い瞳の光瑠に声を掛けるが、反応を示さない。その時、ずっと見守っていた優花が動いた。スカートを隠されたポケットから銃を取り出す。銃口を赤い瞳の光瑠に向ける。

「光瑠様の命令を実行します!!貴方は、本当の光瑠様ではありません!」

そして、問答無用で引きがねに当たる人差し指に力を入れる。パンッ!という音が鳴り響き、油断をしていた赤い瞳の光瑠の胸に直撃する。銃弾に当たった赤い瞳の光瑠は、優花を見て睨み付けその場に倒れる。

そして、倒れた光瑠に繋がれた金色の鎖が解かれる。そして、光瑠から大量の血が流れ出す。銃弾を撃ってしまった優花は、涙を流しながらその場に座り込み泣いていた。

「優花さん……。」

近くにいた氷室は、優花に傍にいる。緑間や高尾だって、茫然とするばかりだった。傷だらけの賢次は、倒れた光瑠に近付く。そして、優しい瞳で倒れた光瑠に語り掛ける。

「……光瑠様、貴方の命令を優花が遂行しました。これが、貴方様が望んだことなのですか…?他にもやることがあったのではないですか?きっと、他にも方法があったと思いますが…。」
/ 107ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp