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異世界の住民2【黒子のバスケ】

第8章 覚悟と決意


ゴゴゴ…という炎が鳴り始めた。それを見ていた赤い瞳の柚姫は、口元を僅かに釣り上げるのだ。その表情から読み取れるのは、まるで、その刀術を待っていたかのようだった。

「おらっ!」

そして、洸汰の刀に宿った炎が赤い瞳の柚姫に向かって、襲い掛かる。その炎を見ても赤い瞳の柚姫は、余裕そうな不気味な笑みを浮かばせる。やがては、柚姫の術が発動する。

やがて、洸汰の炎と赤い瞳の柚姫の術がぶつかり合う。しかし、明らかに赤い瞳の柚姫の方が威力が強かった。すぐに、刀術の炎が掻き消され白いレーザーが、洸汰を襲おうとしていた。

洸汰は、息を飲み込みギリギリの範囲でかわした。それを見ていた赤い瞳の柚姫は、つまらなさそうな表情をしていた。

「あら、残念ね。もう少しで、当たりそうになったのに。」

「俺は…負ける訳にはいかない。俺は、姫様の願いを……命令を……実行させるッ!!」

「姫様、姫様って…ムカつくわ!!アンタは、忠実過ぎて私にとって寒気する!消えなさい!!」

赤い瞳の柚姫は、刀をしっかり握り締め洸汰に襲い掛かる。赤い瞳には、怒りを表していた。洸汰は、今まで以上の真剣な瞳に変わっていた。その瞳は、必ず命令を遂行するということを訴えていた。

一方で、深い闇の中にいる本当の柚姫と光瑠は、いきなり現れた女性を見ていた。とても綺麗な女性だった。柚姫と光瑠にとっては、初対面な筈なのに、そんな感じが全くしない。寧ろ、知っているような感覚だった。
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