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異世界の住民2【黒子のバスケ】

第8章 覚悟と決意


賢次の言葉は、何故か説得力がある。やはり、光瑠の一番近くにいたのは賢次だ。その言葉に、赤い瞳の光瑠の刀がカタカタと僅かに震え始めた。

「黙れッ!そんな言葉を俺に言うなぁぁぁーーッ!!」

赤い瞳の光瑠は、荒々しく声をあげては,賢次に襲い掛かる。刀を振り上げて赤い瞳の光瑠は、すぐに振り下げる。賢次は、足に力を入れて受け止める。ドーンッ!という音が鳴り響く。

赤い瞳の光瑠の表情は、先程の無表情とは違っていた。赤い瞳には怒りを映しており、歯を喰い縛っていた。逆に言えば、賢次はかなり冷静だった。余裕という程ではないが、先程よりはかなり落ち着いた様子だった。

そして、その零距離から賢次の刀術がキラン!っと輝き、発動する。それに気付いた赤い瞳の光瑠は、目を見開いていた。そして、二度目の確実に与えたダメージ。ドーンッ!と大きな音を立てては、吹き飛ばされる赤い瞳の光瑠。

吹き飛ばされた赤い瞳の光瑠は、体勢をすぐに立て直す。しかし、よく見れば赤い瞳の光瑠の頭から血が流れ出していた。だが、やはり痛みを感じないのか苦痛の表情を見せることはなかった。それを見た優花は、ゴクリと唾液を呑み込む。

やはり愛する人の傷を見るというのは、心が大きくやられては、ショックが大きいだろう。赤い瞳の光瑠は、自分の流れる血を手で拭いては、舌打ちをする。そして、刀を持ち直す。

「………殺してやる……。跡形もなくな。」

赤い瞳の光瑠の声は、今まで以上に低いものだった。
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