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異世界の住民2【黒子のバスケ】

第8章 覚悟と決意


「その瞳、本当にムカつくわ。やっぱり、貴方を先に殺しておくべきだわ。」

赤い瞳の柚姫は、刀に力を入れていくのだった。意識的に本当にない柚姫と光瑠。暗く深い場所にいた。光が一切入ってこない。絶望的な場所だった。

そこに、鳥籠のように見えない壁で閉じ込められ、外の様子も見られない。ただひたすら此処で待つしかなかった。しかし、これで諦める2人ではない。見えない壁を内側から壊そうという考えを持っていた。

刀を抜き何度でも、見えない壁に攻撃をする。キンキン!という高い音が鳴り響くだけで、何も変わらない。何よりも、その壁はビクともしない。

「……壊れない……。何故?」

柚姫の言葉から呟くように言っていた。隣を見れば柚姫と同じように何度も壁を壊そうと攻撃をする光瑠。何かが足りない…そんなようなことを思っている柚姫だった。

──外の様子が分からない。でも、少なくとも私やお兄ちゃんは生きている。ただ、閉じ込められているだけ…。

「壊れないな。どうしたら、ここを破れる?何かが足りないのか…?俺達に何が足りない?」

そう光瑠も疑問だらけに、戸惑いをしている。その何かが分かれば、恐らくはここの壁は破れるだろう。その何かとは……そこで、何かが分かった2人はお互いの顔を見て声を揃える。

「「記憶。」」

2人の共通点は、記憶がないことだ。記憶が戻ればここから出られると考えたのだ。しかし、どうやって記憶を取り戻すのかが分からない。そこが、また問題だったのだ。

「頼む……皆、俺達を助けてくれ…。助けなくてもいい…、俺達を殺してくれ。暴走をしている、俺達を……。」
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