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異世界の住民2【黒子のバスケ】

第8章 覚悟と決意


「や、やめるっスよ!柚姫っち!」

黄瀬が赤い瞳の柚姫に呼び掛ける。その声に気付いた赤い瞳の柚姫は、チラ…と横目で見ては笑いを止めない。

「無駄よ。私を止めようとも…。元々この子の意識なんて無いんだから。それに、彼を殺して貴方達も殺してあげるわ。それまでそこで見学してなさい。」

赤い瞳の柚姫の言葉には、驚きを隠せない。黄瀬は、言葉を詰まらせ目を見開くしかなかった。地面に転がった洸汰は、ゆっくりと立ち上がり口元から出ている血を袖で拭く。

刀を強く握り締めて刃先を赤い瞳の柚姫に向ける。

「俺は諦めない。コイツらを殺させはしない。姫様が大切にしている方々なのだからな!」

洸汰の叫びで赤い瞳の柚姫の笑いが止まりどこか嫌な表情をしていた。

「その瞳……あの子と同じ目をしている。寒気するわ。見ていて吐き気がしてくる……。だから、死んでもらうわ!!」

再び赤い瞳の柚姫は、洸汰に襲い掛かる。刀は上からの攻撃の為、それを防ぐ洸汰。だが、それでも力があった。洸汰の足下にある地面がバキバキ…という怪しい音が僅かに響く。

一方で赤い瞳の光瑠は、賢次と戦っていた。赤い瞳の光瑠の連続攻撃を全て防ぐ賢次。だが、珍しく賢次の表情が難しそうな顔をしていた。

「さすが、というべきですね。」

「…当たり前だ。この体はアイツのだからな。コイツが身につけた力は全て俺が出せる。……こんな風に、なッ!」

赤い瞳の光瑠の刀がキラン、と光る。
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