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異世界の住民2【黒子のバスケ】

第8章 覚悟と決意


咄嗟に動いた賢次と洸汰も、刀を構え前へと出る。柚姫の攻撃を受け止める洸汰と光瑠の攻撃を受け止める賢次。キーンッ!と高い音が鳴り響く。

「姫様……貴方の命令を実行させて頂きます。貴方ではない貴方を殺します。それが、姫様の願い、いや…命令です!」

洸汰は柚姫の命令を実行すると言い出した。それを聞いていた赤い瞳の柚姫は、口元を釣り上げる。やがては、クスクスと笑い出す。

「貴方にそんな力があると思うの?私は止められない。この子の体は私が貰ったわ。何もかも壊してあげる、殺してあげるわ!」

「…………姫様……。」

赤い瞳の柚姫の言葉を聞いた洸汰は、僅かばかり顔を歪める。それだけ何よりも辛かったのだ。こんなにも柚姫が苦しんでいたことに……。

「……光瑠様…。貴方様のお望みは何ですか?」

「破壊だけだ。」

赤い瞳の光瑠の表情は、無表情ではあったがその赤い瞳では冷徹を表していた。破壊という言葉だけで、寒気がするほどだった。

「………光瑠様…。」

不安そうな瞳で赤い瞳である光瑠を見る優花は、両手を強く握り締めていた。その時だった。ドガーンッ!と大きな音が音を立てる。よく見ると、赤い瞳の柚姫は、左足を使って洸汰を吹き飛ばす。

洸汰の腹部に見事に入ってしまい、いとも簡単に吹き飛んだのだ。それを見ていた柚姫は、不気味な笑みを浮かべてはクスクスと笑うばかりだった。

「弱いわ。そんなんで、私を殺せると思うの?」
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