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異世界の住民2【黒子のバスケ】

第5章 籠の中の鳥


それは、光瑠も同様だった。皆、平等で過ごしたいと昔から思っていた。例え、記憶がなくとも2人の性格は、全く変わっていなかった。

その事に気付いたのか洸汰は、頬を緩めては僅かに笑っていて、はい…と短く返事をしては席に座って食べ始める。

──どうやら、俺は姫様には勝てないな。

洸汰は、1人でそんな事を考えながら食事をするのだった。暫くしてからそれぞれ朝食が食べ終わると、今後どうしようかという話し合いになる。

問題なのが柚姫と光瑠の鎖をどうしようかという問題だ。鎖のせいで自由に動き回れない2人だ。何よりも戦闘の時は、邪魔で仕方ないみたいだった。

すると、笠松はあることを思い始めては発言をする。

「なぁ、1つ思ったんだが…。此処って、結界がないだろ?城の外に行けば突然変異がいる。のにも関わらず、城に入って来ない…どういうことだ?」

そう笠松の言う通りだ。此処は、結界がない。だから、突然変異が城に入ってきても可笑しくはない。だが、入って来ないのだ。

「馬鹿だから、入って来ねぇだけだろ?」

「馬鹿は、大ちゃんでしょ?」

「おい、さつき…それ、どういうことだ?」

桃井を睨み付けるように見ていた青峰。その事に対して、光瑠があぁ…と言葉を漏らしては、説明を始める。

「街とかの結界はない。だが、城にだけ結界が張ってる。俺は、結界は張れない。柚姫じゃないか?」

「ううん。私じゃないよ。確かに結界は張れる。けど、今回の結界は私じゃない。誰かがやってるんじゃないの?」

柚姫の言葉に目を丸くさせる光瑠だった。じゃあ…誰が…と悩む仕草を見せる光瑠でも分からないみたいだった。
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