第9章 決着のとき……
柚姫は、チラッと光瑠の方を向く。それに気が付いた光瑠は、肩を竦める。そして、光瑠は、優花の前で跪く。
「優花、頼りない俺かもしれない。また、迷惑を掛けるかもしれない。だが、これだけは伝えたい。俺は、お前を一生、愛している。どうか、俺と共に生きてくれないだろうか…。俺の傍で…。」
光瑠は、しっかりと優花を見つめる。突然のプロポーズだ。光瑠は、本気だ。それを読み取った、優花も真剣な瞳と変えていたが、どこか嬉しそうだった。
「はい!不束者ですが、よろしくお願いします!」
周りから見れば、とても微笑ましい光景だ。すると、賢次は洸汰に声を掛ける。
「洸汰は、貴方も姫様と共に行ってみてはどうですか?」
「え!?だが…。」
流石の洸汰は迷っていたらしい。それを見ていた黒子が是非、来てみてはどうですか?と声を掛ける。
「柚姫さんと共に、来ましょう。とても楽しいですよ。」
「ふん、俺達の住んでる世界を堪能するといいのだよ。」
「何、真ちゃん…上から目線は。」
「黙れ、高尾。」
緑間のあまりにもの言葉に、隣で腹を抱えて爆笑をする高尾に対して、怒る緑間の姿があった。
「洸汰、一緒に行こう?共に、本当の平和な世界を…。」
「…姫様がそう仰るのなら…。」
洸汰の返事を聞いて嬉しそうにする柚姫だった。光瑠は、微笑みながら黒子達に伝える。
「黒子達、柚姫と洸汰を頼んだぞ。そして、2人共、たまには帰って来いよ。土産話を楽しみにしている。」