第6章 風月流の時間
カルマ「へぇ~。
なるほどね。じゃあ柔は?」
ケイト「剛の応用だよ。
柔とは、
ただでさえ圧縮された「超高密度の空気層」を
「刀を向ける一か所の方向」のみへ、
さらに超高圧縮させ、
今まで以上の速度で貫いたり振ることで
「斬れる刃状の衝撃波=斬撃」を生み出し、
全てを斬り刻む意。
それを出す際、周りに凄まじい爆風が生み出される。
その時の爆風は、鋭ければ鋭いほど凄まじさが増す。
それらによって、
風月流派同士が戦うことは
「周囲を巻き込むこと」を意味する。
人の目の時間分解能(処理時間)は、約50m/s~100m/sの速さ。
そのため、誰の目にも映らない。
映るとしても、それは残像のみ。
けど、
その残像は囮として意図的に作ったものでさ。
風月流派同士は、
僅かな空気の流れの変化を感じ取ることで、
対応し続けていたんだ」
渚「へぇ。すっごく奥深いね(驚き」
ビッチ「というより…真似できるわけないでしょ;」
ケイト「そうなんだ。
だから、門外不出とされてきたんだよ」
茅野「父親と戦っていたの?」
ケイト「うん。
この弐式に関しては
まず、己の意識を自然に投影し
自然を己の一部とし、扱いこなすことによって
風の密度を高くすることで『障壁』にしたり
熱の密度を高くすることで凝縮させて『炎』を生み出したり
体の中にある、
神経同士の電気信号を活発化させることによって
雷をも自在に扱いこなすことで、凄まじい速度で動けるようにしたり
まあ…
『自然』に己の意識を投影し、自在に扱いこなす力は
相当の集中力がないと無理なんだよね。
自然に溶け込むというか
一体化するって感じかなぁ。
自然が感じたものを
己の中に取り込まれていくイメージ。
って言っても…
この程度しか扱いこなせないんだけどね^^;」
その割には
凄まじい炎と風と雷を発動しているケイト…
ビッチ「どこら辺が、この程度なのよ;」
渚「凄過ぎ;」
カルマ「へぇ。流石ぁ(にや」
茅野「…普通の人が見たら卒倒するんじゃ;」
そんな午後を、共に過ごしたのでしたとさ^^;