第31章 夏休み最後の時間
天「そうだ!!
俺は…
俺の両親と婆ちゃんを、病気で亡くした…
そして、その病気に感染している。
もう、爺ちゃんが研究した
赤い飲み薬で、完璧に治した…
それでも、再び作り出すには
あるものの血が必要だった…
今度は…
爺ちゃんが感染していたんだ…」
ケイト「!
だから…
私を撃ち抜いた、あの時…
私はまだ長生きできるって、言ったのか…」
(537ページ参照)
天「俺は…
もう、爺ちゃんまで失うのは御免だ!!
血をもらうぞ!!」
ケイト「どうぞ(きっぱり」
天「…?;
(聞き間違いか?;)
すぅ…
お前の血をもらうぞ!!」
ケイト「だからいいって言ってるじゃん。
ぱっぱととっていけば?
一瓶ぐらいあれば足りるでしょ?」
天「!!
お前は…何で」
ケイト「本当のことを言ってる眼だった。
そして、本心からだ。
それに…
私は、血縁者を
アメリカの祖父母以外、全員失っている。
そんな苦しみを味わいたくないのも
味あわせたくないのも、同じなんだ」
ずばっ
自身の腕を、神器で切り
空の瓶に入れ、持っていくように渡すケイト…
天「っ…!
受け取れるかよ!!」
ケイト「…命とプライド、どっちの方が大事だ?」
天「!」
ケイト「プライドなんて、いつだって持てる。
その気になれば、いつだって持ち直すことだってできる。
だがな…
命は、二度と取り戻すことなんて出来ない。
失えば…永遠にそのままだ。
返ってくることも無い。
それで…
いいのか?(真剣」
天「…恩にきる(会釈」
その言葉に…
大人しく、受け取る天。
ケイト「それと、釈放手続きも済ませた後だ。
なんか…そんな気がしてたからさ^^」
天「そうか…
全部、解ってたんだな…
俺が、こうして来ることも…)
…じゃあな(ぷいっ」
ケイト「ああ。元気でな^^
一つだけ聞いてくれ!
そういうのが欲しい時は
いつでも、正々堂々話しに来てよ^^
それなら、いつだって聴くからさ(微笑」
天「!!
…
ああ(微笑)
ありがとう^^」
安心したように笑い、天は立ち去る…
それを微笑みながら見守る中…
闇から、真の敵が近付いていた…