第31章 夏休み最後の時間

納得したかのように見えたが…


渚「う～ん；」

ケイト「どうした？」


渚「えっと…

こないだ、前に手をかざすだけで

キューイの突進を、逆に吹き飛ばしたのは何でかなあって」


ケイト「あー。

まずは…長くなるけど大丈夫？」

渚「うん。知りたいし」


ケイト「まず

体には、順応性があるって知ってる？適応とか」

渚「うん。要するに慣れだよね？」


ケイト「うん^^


まず、音速の壁＝衝撃波を生み出すために

マッハ越えの速度を要求される。


それだけど、いきなりマッハなんてやったら

その急激な変化に体は耐えられない。


例えるのなら…

バーベルを持ち上げたことないのに

強引に持ち上げさせられて、痛くてたまらないって感じだな」

渚「うん」


ケイト「だから、少しずつ慣らしていくんだ。

マッハ0.3からマッハ0.35って感じで、続けていってさ。


そうして、マッハ2までたどり着いた。


その後、マッハ2によって生み出した衝撃波同士をぶつけることで

マッハ5の速度までなら、可能になったんだ。


そして

ここからが、渚の質問の答。


動きって言うのは、何かしら無駄な部分もある。


それらをそぎ落として

その音速の壁を生み出すことのみに合った動きを身につける。


それにより、最初は大きく動かなければいけなかった。


それが、身につけてから

熟練度が増していくうちに


だんだんと、生み出すために必要な動き

その部分が明確に、はっきりと見えてくると同時に

どこまでそぎ落としてよくて、どれが落としちゃダメなのか。


それを見極めることが出来るようになるんだ」

渚「なるほど。


必殺パンチがあったとして

それをうつために、必ず大きなモーションで動いていたのが


それらの一連の動きをコンパクトに、最小限だけにまとめて


一つの動きにしたと同時に

その最大限の必殺技と、全く同じか

それ以上の威力を発揮できるようになった、っていうのと同じ感じ？」


ケイト「頷く）うん。


だから、手を差し出しているだけに見えても

それだけじゃないってこと」

渚「なるほど…」


ケイト「これにて、衝撃波談義は終了^^

お疲れ様でしたぁーっ！（お辞儀＆微笑」

渚「あ、ありがとうございましたっ！（お辞儀＆慌」