第29章 アメリカの時間
その言葉に…
場内は一気に、水をうったかのように静まった…
どれほどの苦痛を生き抜いてきたか…
痛感しながら…
カルマ「…確かに…
俺には全部が全部、はっきりとは解らない…」
エヴァン「ふっ」
それに、それ見た事かと笑うエヴァン…
だが…
カルマ「けれど…
この気持ちは変わらない…
たとえ、あんたがどう思っていようが…
俺は、ケイトを愛し続ける…
どんなことがあっても、護り抜く…
この気持ちだけは…
たとえ、死ぬことになろうが変わらない…
絶対に…(真剣」
そう言いながら…
エヴァンを睨み据える…
その姿に…
エヴァンは思い出していた…
エヴァン「…(こいつ!
まさか…(ちらっ」
教えたのか?
そんな意図と共に、オリヴァを見ると
オリヴァは、微笑みながら首を横に振った…
エヴァン(…似ている…)
嫁にやる時…
日本人だという理由で拒絶した…
しかし…
悟「たとえ、どう思われようが構いません…
俺は、ソフィアを愛している…
そして…
どんなことがあっても、必ず護り抜く…
この気持ちだけは…
たとえ、死ぬことになろうが変わりません…
絶対に…」
その言葉に…託す価値があると思った
エヴァン「…ふっ(微笑)
(なるほど…ケイトが惚れるわけだ…
ケイトへの想い…
それが、どれほど真っ直ぐで純粋で誠実なのか…
一途なのかが、良く伝わってくる…(微笑))
カルマ…
ケイトが苦しみで死にそうになってたら、どうする?」
カルマ「俺に全部ぶつけさせる(きっぱり」
エヴァン「自分のことで
いっぱいいっぱいになっていたとしても?」
カルマ「当たり前でしょ?
それができなきゃ、俺はケイトの隣に居る資格がない(きっぱり」
エヴァン「微笑)ふっ…
いいだろう…
だが、中学を卒業後…
ここで暮らす覚悟はあるのか?」
カルマ「当たり前じゃん(微笑)
元よりそのつもりで来たんだからさ。
どっちにしろ、「絶対に安全な場所」なんてないでしょ?
だったら…
俺が、ケイトの傍から離れなければいい。
そう、思っただけだよ(微笑」
そんな言葉と共に、カルマは微笑む…
小さい頃から持ち続けた…
一途な、想いと共に…