第29章 アメリカの時間
そうして、シフォンケーキを堪能する中…
殴り合いはまだ、続いていた…;
カルマ「…さーてと
止めに行くかなぁ。危ないし(溜息」
渚「え!危ないよ?;」
カルマ「だったら
なおさら止めなきゃでしょ?
俺にとっては、どっちも大事な家族だよ(真剣」
そう、真剣な表情をしながら
今だ殴り合う二人に、カルマは歩み寄っていく…
ばっ!!
しゅっ!!
そう、同時に殴りかかった時…
ぐぁしっ!!!
その二つの拳を、前腕部を握って止めた。
エヴァン&ケイト『!!』
カルマ「初めまして。
ケイトと結婚する未来の夫、カルマです。
よろしくお願いします(微笑」
ケイト「…カルマ…何で敬語?;」
カルマ「そりゃ挨拶だからに決まってるじゃん」
エヴァン「ぶちっ)…邪魔をするな!!」
ぶんっ!!
その腕を振り払いながら叫ぶエヴァン…
だが…
カルマ「邪魔をしてんのはそっちじゃん。
ケイトはさぁ…
自分で選んで、自分の道に立ってる…
それを、目の前に塞がって
邪魔して、ケイトの選べる道をせばめてる…
それを…
邪魔だって言わないで、何だっていうの?」
エヴァン「うるさい!!
お前に、何が解る!!!??
ケイトの何を解ってやれるというんだ!!!
助けたとしても、化け物呼ばわりされ!!
拒絶され!迫害され!!中傷され!!!
挙句の果てには、殺されかけた!!!!
祖父母を血の海の中、死ぬ姿を見せ付けられ!!
化け物ではないと否定したからだと、自らを責め!!!
両親を、目の前で殺され!!
相手を全く責めようともせず、自分だけのせいだといい
それを利用して、加害者は
全ての責任を、そんなケイトに押し付け
今ものうのうと笑って過ごしている!!!
その気持ちの何が解るというんだ!!!!??
かくいう私も、父親を目の前で
貴様ら日本人に殺された!!!
そんな痛みも苦しみも…
何も知らぬ貴様らに
ケイトの痛みや傷を解ってなどやれるものかっ!!!!(くわっ!!」
そう叫ぶエヴァンは…
とても痛々しく、悲しげな…
とても辛そうな表情をしていた…