第5章 大人の時間
その叫び声が聞こえる前…
片岡「烏間先生。
あたしたち、あの人の事好きになれません」
片岡さんが、そう烏間先生に言うと
烏間「すまない。
プロの彼女に一任しろという国の指示でな。
だが、わずか一日で全ての準備を整える手際。
殺し屋としては一流なのは確かだろう」
ケイト「だが、抜け目がないわけじゃない。
…なんか、先のこと考えるとビッチ姉さんかわいそう;
まずプロの意識を傷付けられて
めちゃくちゃに手入れされるんだろうし;(汗」
その後…
殺せんせー「残念ですが、イリーナ先生。
私に鉛の弾は効かないのです。
体内で溶けてしまうのでね。
そして、私の顔をよく見てください」
ビッチ「!目が四つに…」
殺せんせー「いいえ。
どれか二つは鼻の穴です」
ビッチ「まぎらわしい!」
殺せんせー「昨日までに倉庫になかった金属の匂い。
成人男性の加齢臭。
その違和感に、鼻が思わず開いてしまう」
ビッチ「!」
殺せんせーの言葉に
ビッチ姉さんは、渚から聞いた話を思い出した。
『殺せんせー、鼻がないのに鼻いいから』
殺せんせー「罠にかかったふりをすれば、
簡単に暗殺者をあぶりだせます。
要するに、あなたはプロとして
暗殺の常識にとらわれ過ぎた。
私の生徒たちの方がよほど柔軟で
手ごわい暗殺をしますよ?そして、知っていますか?
私の暗殺者への報復は、手入れだという事を」
その瞬間、ビッチ姉さんの悲鳴が聞こえた。