第27章 決着の時間
カルマ「そこにいるんだろ?
ケイトの中に…
神器の中にも、あんたは宿ってるんだろ!?」
その言葉に、皆は
始祖神に対して言っているのだと解った。
カルマ「力が足りないなら、
俺のを使っていい!!
起きろよ!!
使えよ!!!
今使わないで、いつ使うんだよ!!!!??
俺はっ…
俺はもう、ケイトが傷付くのを
見たくないんだよっ!!!!!;;」
痛々しい声と共に、紡がれる言葉…
その両の目から涙を流し…
必死に、命を繋ごうと…
想いのたけをぶつけながら…
神器ごと、ケイトを揺する…
だが…
返って来るのは…静寂ばかり…
風もやみ、音もなく…
静かな闇が、そこにはあった…
その心境を、表わしているかのように…
カルマ「っ……
ケイト……」
ケイト「…」
そう呼びかけるも、言葉はなく…
冷たくなっていくばかりだった…
帰って来る言葉が無い…
その痛みも、想いも…
重く、のしかかってくる…
そんな時…言える言葉は…
沸き上がる想いしか、思い浮かばなかった…
カルマ「ケイト…
謝らなくていい。
どんな風にされてもいい。
だから…
返って来い。
他でもないケイトだから…
いつも無邪気で、バカみたいなことする
そんな純粋な、綺麗な心を持ったケイトだから…
俺は…
一緒に居たいんだ…
もう、一人にしないでって…
あの時、言ってたよね?
絶対、そんなことさせないから…
だから…
ぱっぱと帰って来いよ…
そうじゃないと…
俺の方が、耐えられないっ…(涙&震え」
その言葉と共に
見たことが無いほど、涙が流れ落ちていく…
ケイトへと、降り注いでいく…
カルマ「お願い、だから…
早く…
一生…
ずっと、愛しているから…」
その言葉と共に、ケイトへ…
己の唇を重ねた…
その直後…
その想いに呼応するかのように…
ケイトの左手の甲に、紋章が浮かび上がり…
神器もまた、紋章が浮かび上がり…
その場が、白い光に包まれた…