第27章 決着の時間
ケイト「ぅ…っ」
カルマ「ケイト!!」
そう、叫びながら
左手を取るカルマ…
しかし、その手は震え…
とても、弱々しく見えた…
ケイト「カ…ル、マ…」
カルマ「しゃべらない方がいい。
肺を撃ち抜かれてるってことは、呼吸がしづらくなってt
ケイト「ごめん…」
カルマ「!」
そう言ったケイトは…
何とか、目を頑張って開けながら
無意識に、開けようと頑張るあまり
小刻みに震わせながら
左手を、カルマの頬へ伸ばし…
想いと共に、呟く…
何とか、伝えようと…
ケイト「しんぱ…い、かけて…
めいわ、く…いっぱ…か…て…
ほん…に…ごめ、ん」
伝えたい思いを伝えた時…
それと時を同じくして、視界が…
暗闇に染まり…
その手は、落ちていった…
『!!』
それに、思わず驚く皆…
だが…
カルマ「ははっ…
何、それ…
俺には、何も言わせてくれないんだ…;」
思わず、軽く笑い
その後、涙をこぼしながら呟いた…
カルマ「謝罪ばっかで…
俺たちのことばっかなくせ…
何もさせないで…;」
零れ落ちていく涙…
その中には、想いと…
今まで築き上げてきた絆が、確かに在った…
カルマ「っ!;
ちく…しょう…
ひっく…
っ;
…あっ;」
嗚咽と共に、ケイトを抱き締める…
両腕の中に閉じ込めながら
ケイトの頭を右手で掴みながら
自身の肩へと、押し付ける。
その頭は…
普段通り、回ってはいなかった…
ただただ、目の前の現状と
その行動に対する、哀しみしかなかった…
空っぽで…空虚で…
何も、思い浮かばないほどに…
余裕さえも、全くなかった…
一つ以外は…
カルマ「…出せよ…」
皆『?』
そういうカルマの視線が向いていたのは…
ケイトと、自身の左手に持った神器だった…