第26章 伏魔の時間
ガストロ「…………14、いや15匹か?
呼吸も若い。ほとんど十代半ば」
コンサートホールのステージの上で一人の男が言う。
E組たちは、客席の後ろにバラけて隠れている。
ガストロ「ここは完全防音、この銃は本物だ。
いくら撃っても外には聞こえねえから、助けもこねえ。
だから大人しく」
ガンッ!パリィンッ!
ガストロの手元の銃を狙った銃弾が
後ろのライトを、ひとつ壊した。
速水が撃った弾だった…
ガストロ「へっ、ボスの部下のピストルを奪ったのか。
暗殺訓練を受けた中学生……
はっ、なかなかうめぇ仕事じゃねえか!」
“ガストロ”はスイッチを入れて照明をつける。
逆光でステージが見えづらくなり
ドンッ!
速水がいる、座席の間の狭い隙間を通して撃った。
速水には当たらなかったが、速水は動けなくなった。
ガストロ「一度発砲した敵の位地は絶対忘れねぇ。
下で見張ってた3人の殺し屋は暗殺専門だが、俺は違う。
軍人上がりだ、この程度の一対多戦闘は何度もやってる」
殺せんせー「速水さんはそのまま待機!
今、撃たなかったのは懸命です千葉君!
君はまだ、敵に位置を知られていない!
先生が敵を見ながら指揮するので、
ここぞというときまで待つんです!」
その殺せんせーは…
最前列の座席に置かれて喋っていた;
無論、ガストロは驚いて
殺せんせーを撃ちまくっていたが
完全防御形態なのでノーダメージ。
殺せんせー「熟練の銃手に中学生が挑むんです。
このくらいの視覚ハンデはいいでしょう(微笑)
では木村君。5列左へダッシュ!」
殺せんせーの声が聞こえて
木村は指示通り5列左へダッシュ。
殺せんせー「寺坂君と吉田君はそれぞれ左右に3列!
視覚ができた!
このスキに茅野さんは2列前進!
カルマ君と不破さんは同時に右8!
磯貝君左に5!」
殺せんせーのシャッフルで移動しまくる。
だが…