第26章 伏魔の時間
渚「あ、そうだ。
同じ金持ちだったら…
ケイトちゃんのこと、知ってる?」
ユウジ「ケイト?」
渚「うん。b…
私の親友なんだけどさ。
大金持ちって言うか
寄付してばっかりで、
自分のためには全然使わないっていうか;(苦笑」
ユウジ「ん~。聴いたことねぇなぁ。
名字は?」
渚「田中。田中ケイトちゃん
父親は悟(さとる)って言って
母親はソフィアって言う外国人で」
ユウジ「あー!!」
渚「知ってるの?」
ユウジ「知ってるも何も有名人だよ。
国をいくつも救ってきたって言われてて
外国を隅々まで回って、飢饉という飢饉をなくした大物だ。
結果、社会から英雄と認められたんだっけなぁ。
悟は、格闘術でも誰にも負けなしの超人でさぁ。
でもって
ソフィアはバスケットボールプレイヤーで
格闘以外なら、ギャンブルでも何でもできる超人だって」
渚「…そんなに凄かったんだ…」
ユウジ「ま、殺されたから…
あまりしゃべりたくないだろうなぁ。
あの夜のことは、悲劇の一夜と呼ばれてて
大金持ちの中じゃ、知らないものが無いくらいかぁ…
ニュースにもなったぐらいだったし」
渚「…何で、ケイトちゃんは何も言わなかったんだろ…
なかなか、そういうことは教えてくれないんだ…(うつむく)
そんなに、頼りないのかな?」
そう、不安そうに呟く渚に対し
ユウジ「差別してくるからだろ?
こういう風に大金持ちだと
周りがそれ狙いで寄ってくるんだよ。
でもまぁ…
そんな風に、心配する奴がいるだけマシだろうな(微笑」
自然と、そう答える。
渚「え?(きょとん」
ユウジ「凄く心強いと思うぜ?
そういう風に、ちゃんと考えてくれる奴がいるとよ…」
渚「そ、そうかな?//」
そう、嬉しそうに頬を赤らめる渚に対し…
ユウジ「絶対そうだよ」
そういうユウジ。
それに、渚は…
渚「そっか^^
…
そう思ってくれると、嬉しいなぁ^^//」
顔を赤らめながら、本当に
心から嬉しそうに笑っていた。
ユウジ「ドキッ!)//
(すっげぇ可愛い//」
それに対し、ユウジは
ただただ、顔を赤らめるばかりだった…