第26章 伏魔の時間
学「あいつのことだ…
お前に話さなかったんだろ?」
ケイト「頷く)こく」
学「あいつは…そういう奴だった…
いつも、真っ直ぐで…
大事にしようとしやがる…
それでいながら、自分を大事にしないもんで
俺はいつも、それを護りたいと思っていた…
護ろうとされて、護ろうとする。
互いに支え合って…
互いに…
「心で繋がった家族だ」と、言っていた…
一時は、闇に堕ちそうになっていた…
その俺の心を、あいつが救い上げてくれた…
今でも、感謝しているよ…
おかげで、大事なものを見失わないでいられた…
と同時に、今がどれだけ恵まれていたのかも
解るようになっていったんだ…(遠い目)
俺は、闇にとらわれやすい。
簡単には、忘れられない…
出所した時には、お前が生まれていて…
こういっていた…
「お前と同じように、この子も…
ケイトも、闇にとらわれることもあるだろう。
だが…
信じて託すしかないんだ…
俺が、人が人として生きるために大事なものを…
それさえ、与えれば…
きっと、何度でも超えていける…
どれほどひどい目に遭っても…
何度でも、自分を取り戻すことが出来る…
そう、信じているんだ…(微笑)
俺が、お前のおかげで学び取れたようにな^^」
そう、笑いかけて来やがった…
だから…
他でもないあいつを殺すなんてことを…
するつもりなんざ、なかったんだ…
なあ…ケイト。
殺した側の俺が、何を言おうが…
殺した事実は変わらん。
憎しみを抱かれるようなことをした…
それでも…
お前は、俺のことを悟の親友だと言えるか?」
ケイト「…言えるよ」
学「!」
平然と言われる言葉に対し…
学は驚いていた…