第26章 伏魔の時間
渚「ええ!?;
無理だって!
だって僕は…
その、小学生の頃のケイトちゃんを知らないし。
どうせなら寺坂君の方が」
ケイト「それでもいい…」
渚「え;でも…
!」
そう、裾を掴むケイトに
言い返そうとした矢先、渚は気付いた…
ケイト「頼むからっ…
頼むからっ!;
渚まで死なないでっ;
あの時、死ぬほど心配したんだ;
ちょうど、この時期だったとはいえ…
何で…どうして…;
やだよ…;
もう、私を置いて死なないでっ!;;(ぼろぼろ」
渚「あ…;えっと…;(おろおろ」
カルマ「なーに泣かせてんの?」
渚「カルマ君!
いや、その;泣かせたわけじゃなくて;」
ケイト「私を置いて死なないでよーっ!!;
わぁ~ん!!!!;
置いて死なれる側の気持ちも考えろぉぉぉ!!!;
また一人になるんだ!!;
そんなのっ…;(手で溢れ出続ける涙を拭う)
耐えられるわけないじゃんかっ!;」
悲痛に叫ぶケイトの声に対し…
カルマ「あー。なるほどね)
死ぬわけないじゃん。
俺は、置いてくつもりもないし
置いていかれる気もないよ。
言ったでしょ?
どれだけいったとしても…
俺は、ずっと一緒だって…(微笑)
だから、大丈夫だよ^^」
そう言いながら、抱き締める…
そんな温かさに、温もりに包まれて…
また、涙が止まらなくなった…
もう二度と離したくない
もう二度と、失いたくない
あんな苦しみは嫌だ
そんな想いを思い出しながらも
それでも、冷静にいられた…
取り戻せた…
それは…
今という時があったから…
今という、掛け替えのない支えが
温かい皆が、傍にいてくれたから…
微笑むE組の皆(先生含む)の姿が、脳裏に浮かびながら…
明るくいられたことも、全てが…
在ったから…
その大切さを知るだけでなく、理解することが出来た…
知らなければ…
身をもって味合わなければ、わからないものがある…
だから…ありがとう…
苦しくとも、悲しくとも、痛くても、辛くても…
それらすべてのおかげで、今が満たされている…
そう感じ、涙が止まらなくなっていた…
そうして…
目を覚ました先にあったのは…
掛け替えのない大切なものを、目の前で奪った男だった…