第26章 伏魔の時間
「ふっ。ふっふっふっふっふっ」
そう、男が笑い出した直後
烏間先生がひざまずいた。
「ま、俺の正体が知れたところで
もう手遅れなんだがなぁ」
烏間「くっ」
殺せんせー「毒物使い、ですか…
しかも、実用性に優れている」
「俺特性の室内用特性麻酔ガスだ。
一瞬吸えば象すらおとすし、
外気に触れれば、すぐ分解して証拠も残らん。
あいつを連れてくる時は、
お前に食らわせたのより30倍の濃度でやったからな。
それで
やっとこさ、普通の人が食らった時の反応が出た。
苦労したんだぜ?
わざわざ抱えながら、海の底深くを泳いで
ヘリが下りた場所まで行き、
それからヘリでまた、ここまで来るのによ。
さて、お前らに取引の意志がないことはよぉ~くわかった。
交渉決裂、ボスに報告するとするかぁ」
そして行こうとした時には既に
E組の生徒達によって、逃げ道は全て塞がれていた。
(速い!いつの間に、出口を?(汗))
磯貝「敵と遭遇した場合」
片岡「即座に退路を塞ぎ」
寺岡「連絡を絶つ」
磯貝「ですよね?烏間先生」
E組のそれぞれがそう言って、烏間先生に問う
烏間「お前は…
我々を見た瞬間、攻撃せずに報告に変えるべきだったな」
ガスを受けてなお、再び立ち上がる烏間先生。
まだ動けるという状況に男は驚くものの、
再びガスを持って烏間先生に襲いかかる。
だが、その前に膝蹴りで瞬殺させられた…
毒物使いと同時に倒れた烏間先生だが、
意識はあるようで、歩けるらしい。
烏間「30分で回復させる。決して無茶はするな」
「象も倒すガス浴びて、動ける方がおかしいって」
「烏間先生も十分ばけものだよね」
プロの殺し屋を間近で体感し、
再び歩き出すE組の生徒達の心に
渚(経験と知識を重ねたプロは、本当に凄い。
そんなプロが、この先も待ち構えている…
僕らの力だけで、勝てるのか?)
そう、不安が宿る中…
呟く人がいた…;