第25章 南の島の時間
ケイトに対し、電流を流していたが
それをやめさせながら、呟く。
「そうだ、
動ける生徒の中で
もっとも背が低い男女に持ってこさせろ。
こちらのフロントには話を通してある。
普通に来れば、賞金首と薬の交換は成立。
彼女も、貴様らに返そう」
それを聞いて、ほっとしたような顔をする生徒たち
だが…
ケイト「くんな!
絶対に来るな!!罠だ!!」
ばぢぢぢぢぢぢぢ
ケイト「ぐぅっ;
あああああああああああああああああ!!!!!;」
「モルモットは黙っていろ」
そして、電流を止めさせた
ケイト「ぐっ…うっ…ぜぇぜぇ」
辛そうに、息を荒げる音が通じてくる中
主犯は、ケイトへ耳打ちした
ケイト「!!」
「ただし…
彼女にも、今言い聞かせた所だが…
もし、神の力を一片でも出したり動いたり
今こうやって電話している時に、許可なく話したりすれば
治療薬は破壊すると言ってある。
ああ、安心するといい。
そんな無防備な彼女の、血や肉や骨をとって
我々が利用するようなことはしない。
そうすれば、せっかくの希少価値が落ちるからねぇ
『最後の生き残り』の。
だが、外部と連絡をとったり少しでも遅れれば、
即座に治療薬は破壊する。
そして…彼女を殺し、売りさばく」
烏間「!!」
「礼を言うよ…
よくぞ、そいつを行動不能にまで追い込んでくれた。
その上、そこまで彼女を想わせたことで
常に『神の力』に守られていると同時に
いつ何が起こっても対処できるよう、
常に周囲に気を張り巡らせているはずの彼女に…
それを護ることのみに
意識が奪われることになり、
本来なら
一族の誰にもなかったはずだった隙が生まれた」
烏間「くっ(怒り震え」
「おそらく
一生どころか、三代先まで遊んで暮らせるだろう。
どうやら天は、我々の味方のようだ(微笑」
そうして…
最後の一言と共に微笑みながら…
電話は、切られた…