第25章 南の島の時間
それに対し…
茅野は、なおさらに泣きじゃくっていた…
ただ純粋に、その想いが嬉しかった…
隠さないといけないと思っていた…
だから、必死に耐え続けてきた…
それを…
誰よりも一番知っている…
5年も耐え忍んだケイトから…
同じ思いを理解しているケイトから…
そう、言われたことが…
そう、想われたことが…
ただただ、無性に嬉しかった…
止めないといけないと思った…
そして、いつものように笑いたいとも思った…
それでも、うまく出来なくて…
結局…泣いてしまった…
歯止めが効かないと…
体が…何よりも心が、悲鳴をあげているかのように…
そうして…
泣き始めてから、数十分後…
ようやく、茅野は落ち着きを取り戻した…
茅野「ぐすっ;ごめんね;
服、涙とか鼻水で濡らしちゃって;」
涙をぬぐいながら、
ケイト「いいよ。
それごと、大好きなカエデなんだ…
いっつも一緒にいてくれて…
一緒に笑ってくれて…
そんなカエデが…
私は、大好きなんだ。
辛いのなら、泣いてもいい。
苦しいのなら、当たってもいいんだ。
その分、後で幸せそうに笑って欲しいから^^
いつものように、温かい笑顔を私は見たいから。
だからさ…カエデ
大丈夫だよ^^
どこまでいっても、どれだけ年をとっても…
私はずっと、カエデの親友だから^^」
カエデの両手を、自身の両手で取りながら
ケイトは、笑いかけながら言い切った…
それが…
どこまでいっても、在り続けるかのように…
茅野「じわっ)…うんっ!;
私も、ずっと…そうだから!…;
ずっと、大好きで…
大事な、親友だからっ;;
ありがとう…
大好きだよ(ぼろぼろ」
それに…
茅野はまた、涙を流す…
失ったものは、とても重い…
しかし、大切なものの重さをまた感じ…
嬉しさと共に…
想いと共に…
再び、涙をこぼすのだった…