第24章 夏休み
遠い昔、ケイトがいじられていることが発覚して
俺は、その理不尽な理由に殴りかかっていた…
主犯は、ケイトが小3の時に
学校での火事の真っただ中から助けた『男子』だった…
その男子が、化け物だと主張し
それを見せるように言われ
ケイトは、それを『信じて疑わず』
力を見せた。大丈夫だと…信じて…
だが…あいつらは
ケイトの内面もみようともせずに、存在自体を否定し続け
一年も…
一年もの時を、台無しにした…
それを見ていても、助けようともしない奴らも
どっちも腐ってると思った…
だが…
ケイト『ぐす…やだよ;
誰かが傷付く所なんて、私は見たくない;
もう、同じ思いを味わう人を出したくない;
私が傷付くことで、皆が傷付かないで済むなら
いくらだって傷付くから!;
私は、いくら傷付けられてもいいから…;
お願いだから…これ以上、傷付けないで…;(涙』
その言葉に、俺は…
辛い思いが湧き上がってきた…
一年もの長い間、ずっと否定され続け
クラスの皆は、それらを見て見ぬ振り。
誰からも助けられない。
それでも、そう思えるケイトが…
異常だと解ると同時に、それごと好きだと…
尚更に実感した…
こういう奴だから、俺は惚れたんだと…
だから、俺は異常に辛く感じた…
涙が、自然と流れ出すほどに…
あいつがアメリカに行ってからも…
何度も、頭に浮かんでくる…
その涙も…その傷も…
日常で見せていた笑顔が…
共に歩いた道で、脳裏に浮かび上がってくる…
と同時に、俺は気付いた…
どれほど、腐っているかってことを…
そして俺は…
同じことを周りにしだしていた…
ケイトがアメリカで、日本で…
中学生にあがってからも
一年もの長きに亘る、激しいいじめと責め…
それらにより、自分を責める癖がついてしまった…
それと同時に、自分で自分を殺し
自分を傷付けることを、平気でするようになっていた…
相手の方が大事だと…